普段何気なく口にするお米ですが、食べるごはんとしての楽しみ方だけではないのが、お米の魅力。粉にすることで、クッキーやグラノーラなどのお菓子にも形を変えます。
四国のまん中に位置する土佐れいほくで、地元産の米粉を使い、お菓子を製造・販売している仙田さん。季節ごとに地域で採れる食材も取り入れ、お菓子のラインナップはどんどん広がっています。
実現できたのは、人とのつながりと豊かな自然に恵まれたこの地域だからこそ。今日もお菓子づくりに精を出す仙田さんに、土佐れいほくでの暮らしについてお話を伺いました。

仙田 聡美(せんだ さとみ)さん/土佐町移住
東京から土佐町へ。移住がつないだ新しい暮らし
東京で子育てしていた仙田さんが、暮らしを見つめ直すきっかけとなったのが東日本大震災でした。日々の生活や子どもの未来について考える中で、以前訪れた高知の人々の温かさや、活気あふれる日曜市の風景が思い浮かんだといいます。
移住先を探す中で出会ったのが、高知県の土佐れいほく地域。豊かな自然に囲まれながらも高知市内や空港へのアクセスがよく、農のある暮らしを実現できる環境があります。
「ここなら、自分たちが思い描く暮らしができるかもしれない。」移住フェアで地域の人と出会ったことも後押しとなり、仙田さんは土佐れいほくと呼ばれる地域の西側に位置する土佐町で新しい生活をスタートしました。
実は、東京にいた頃からの、育児中の楽しみだったというお菓子づくり。妊娠を機に食生活を見直し、毎日口にするものを大切にしたいと考えるようになったといいます。マクロビオティックの考え方などに影響を受け、卵や乳製品などの動物性の材料を使わず、植物性の材料でお菓子をつくるように。
子どものお昼寝中にお菓子を作り、本を読んだり、実際に手を動かしたりしながら、少しずつ技術を身につけていきました。やがて子どもが幼稚園に通い始めると、保護者仲間とバザーにも出品。趣味として始まったお菓子づくりが、人と人をつなぐ活動へと広がっていきました。

東京で仲間とバザーに出店し始めた頃

土佐れいほく地域に来た頃、地域のイベントに出店している様子
土佐れいほくの米粉が広げた、お菓子づくりの可能性
仙田さんのお菓子づくりに欠かせないのが、土佐れいほく産の米粉。移住当初は香川県産の小麦粉を使ったお菓子が中心でしたが、自宅近くで高品質な米粉が製粉されていることを知り、「せっかくなら地域の素材を活かしたい」と米粉のお菓子づくりにも挑戦するようになりました。
しかし、小麦粉と米粉では性質が大きく異なります。思ったような食感にならず、専門講座で学びながら、粉の配合や水分量を研究。アーモンドパウダーやでんぷん類なども取り入れるなど試行錯誤を重ねてきました。
代表商品のひとつであるグラノーラをはじめ、クッキーやプリンなど、小麦粉のお菓子づくりと並行させながら、米粉の可能性を活かした商品づくりを続けています。
「まだまだ挑戦したいことはたくさんあります。米粉マフィンなども定番商品に育てていきたいですね。」

米粉でつくったグラノーラ

土佐れいほく産の米粉
生産者も消費者も顔が見える、土佐れいほく地域だからできるお菓子づくり
土佐れいほくでのお菓子づくりで最も魅力に感じるのは「人との距離の近さ」という仙田さん。
野菜や米粉など、地元で生産・製粉されている方のところへ直接買い付けに行き、そこでの会話から新しいお菓子のアイデアが生まれることも。生産者が身近にいる土佐れいほく地域ならではの光景かもしれません。
「できるだけ、自身のつながりの中で出会った方がつくったものや、地域でつくられた材料を使うことを大切にしています」と教えてくれました。
また、イベント出店では購入してくれたお客さんから直接感想を聞くことができます。
「前のグラノーラがおいしかったよ。」
「またあの商品を作ってほしい。」
そうした声を聞くと、生産者にも伝えたくなると仙田さんは話します。
「生産者さん、お客さん、自分。そのみんながつながっている感覚があります。」
誰が作ったか分からない素材ではなく、地域の人が育てたお米や野菜を使い、それを食べた人の声がまた生産者に返ってくる。素材をつくる人、商品にする人、食べる人が、ひとつの輪の中でつながっている。そんな循環が当たり前にあることこそ、土佐れいほくらしい豊かさなのかもしれません。
そして新しいことを始めようとすると、応援してくれる人たちがいる。
仙田さんにとって土佐れいほくは、お菓子づくりを仕事として続けていくうえで大切な環境です。地域の人とのつながりができているからこそ、新しい素材に出会い、アイデアを形にし、お客さんの声を次の挑戦につなげることができます。「まずはやってみよう」を応援してくれる人たち。
地域とのつながりの中で小さな挑戦を始められることも、この地域ならではの魅力です。
仙田さんの歩みからは、土佐れいほくの素材の豊かさだけでなく、人とのつながりのなかで自分らしい仕事や暮らしを育てていく、その素晴らしさを教えてもらった気がします。

お菓子を通じてお客様とつながります

仙田さんにもっと話が聞ける!土佐れいほく交流会を東京で開催
★土佐れいほく地域の交流会を東京で開催します。
仙田さんもゲスト参加!仙田さんのお話をもっと聞いてみたい方、お菓子づくりなどの商品開発に挑戦したい方、大歓迎!
ぜひお気軽にご参加ください。
(2026年12月13日(日)開催・事前申込制・25名様限定)
詳しくはこちらをご覧ください⇒https://en-kochi.jp/reihoku_event2026/

